今回は重ね(かさね)の色に注目
重ねは本来、五つ衣で出来ています。
十二単衣といいますが、十二単衣とはたくさん着物を重ねて
着るという意味でもあります。
有職雛は重ねを五枚で仕上げてあります。
平安貴族や源氏物語にはこの重ねの色の遊びがあります。
色合わせによって、名前がつけられました。
源氏香の遊びも同じものです。
上のお雛様は「薄墨重ね」という色です。墨のグラデーションにも見えます。
姫の袴です。
袴の縁が綺麗に折れています。
これを額縁仕立てといいます。
いいお雛様は丁寧に仕立てられています。
下地も2ミリほど出して、同じ幅でしっかりと縫製してあります。
これが美しさのもとです。袖口も同じです。
殿も姫も桜の柄のある帯地の着物をきています。
光の角度によっては、綺麗な金の輝きがでる着物です。
「心のこもったお雛様を」
人形の石川 四代目
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