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七夕(たなばた)は、各地でさまざまなお祭りや行事がおこなわれる夏の風物詩。
桃の節句や端午の節句と並ぶ五節句のひとつです。
七夕といえば、竹笹の枝に色とりどりに飾られる、願いをこめた短冊が思い浮かびます。また、牽牛と織女が年に一度逢瀬をはたす物語を誰もが知っているでしょう。7月7日(旧暦も含む)には、日本の各地でさまざまなお祭りや行事がおこなわれます。 天の川をはさんできらめく牽牛星・織女星の物語。いまから2000年前にはすでに中国で成立していた伝説だといわれています。機織りに励んだ天上の織女にちなんで、星に技芸の上達を祈る「乞巧奠(きこうでん)」という宮中行事が生まれ、日本へと伝わりました。 こうして7月7日の行事である七夕は、日本では1300年以上前の奈良時代に宮中の行事としてとりおこなわれるようになりました。もっとも、乞巧奠の伝来以前の日本にも、7月7日にけがれをはらう行事があったといわれています。古事記に記された、天から降り立つ神のために美しい衣を織る棚機女(たなばたつめ)の伝説も、中国の織女の伝説と重なるものがあったはずです。 江戸時代になると、七夕の行事は民間にも広がります。笹竹に短冊をかざるスタイルもこのころ定着したようです。日本古来の伝承や風習と、中国の行事がうまく混ぜあわさったからこそ、七夕はいまでも日本の各地にさまざまな形で、大切に伝えられているのかもしれませんね。 |
乞巧奠(きこうでん) |
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