五月人形のつくりはさまざまです。

最近海外品が多く出回っています。

塗料にホルムアルデヒド(皮膚がんや発がん性があるのでご注意)を多く含むものもございます。

当店の東京久月の五月人形はホルムアルデヒドの検査を最高基準でクリアーしておりますので、ご安心ください。

想いを託す

どんなお子さんに育ってほしいか?どんな想いを五月人形を通して伝えたいのか?しっかりと考えてお選びください。

お子さんが大きくなられた時に、一緒にお飾りして下さい。

そのときに、「この甲冑はこんな想いがあって、選んだんだよ」「選ぶときにこんなことを考えていたんだよ」とお子さんにお話してほしいからです。

お子さんに親さんの想いを伝えるのも、大切な日本の文化ですから。

人形の石川ではそれぞれの甲冑の思いやエピソード、それを取り囲む文化などを、店頭とご配達のときに、ご説明いたしております。

購入時期と飾る時期

五月人形はお彼岸(3月20日)くらいからお飾りしていただいて結構です。

男の子は前に進むように、お飾りをあまり遅くなさらないほうがいいのです。

そうすると、ご購入は3月上旬ごろがお勧めです。

人形の石川の五月人形は一品物がばかりです。

お早めにお選びいただいたほうが、たくさんの中からお気に入りのものをお選びいただけますので。

受け継ぐ

伝統を受け継ぐ。平安時代から鎌倉時代、戦国時代の国宝や武将の甲冑を模写したものがあります。

伝統技法をそのままに。細部にいたるまで、磨きあげられた技で見事に作り上げられています。

また、五月人形はすべてコンパクト収納です。

鎧や兜の下にあるお櫃(ひつ)にすべてしまえます。

大切なものを入れるもの=お櫃(お寿司屋さんにもあります)。

昔から使用されています。

当然、桐で出来ていますので防虫効果もあります。

造りをみる

兜や鎧をみるポイントはいくつかあります。

兜の鉢の造り、金具の装飾、糸のピッチなどは目で見て分かります。

中には兜の鉢がプラスチックで出来ているものあります。

安価なものに多いようです。

いいものは見えるところだけでなく、ちゃんと見えないところまで、しっかりと作ってあります。

手をかけ、長持ちするようにちゃんと工夫されています。

人形の石川のスタッフのお気軽に声をかけてください。

見えないところの造りのご説明をしっかりさせていただきますので。

京甲冑の作り
〜粟田口清信〜

京都を代表する京甲冑師

現代の名工 粟田口清信。

伝統を守り続ける職人。

一流の証が随所に。

そんな一流職人とじっくりと時間を使い、特別に仕立てて頂いたのが、この大鎧。

角の形を特別に強く逞しく見えるようにと、通常のものより太くし、バランスも悪くならないように、シャープさも出しました。

孔雀の羽のような柄は、一つずつ手打ち、最後に全体が反ってしまうので、職人の感で叩いて調整しています。

本金箔押手彫龍頭

躍動感のある龍。

手彫にて繊細に作られています。

欄間を彫る様に、角や髭、足などは、細部までしっかりと作られています。

金物

彫の深い金物。

プレスで作られる金物とは全然、深み、輝きが違います。

兜で一番有名な牡丹の金物。

一番に咲く花として、縁起がいいものです。

面頬(めんぽう)

きりっとした髭

鬼の形相を表すお顔。

この面頬は鉄板を叩き出して作られています。

深い彫の顔を作るために、何千と叩きます。

組紐

しっかりとした太い京組紐を使用しています。

縁起のいい結びで兜の緒を結んでいます。

兜の後、肩、胴、垂など一定間隔に編まれています。

この糸、一般的な五月人形とは違い、元々の糸が太いものを使用しています。

極上の正絹の糸を使用。伝統工芸品レベルでも最高級のものです。

綺麗に編むために、穴の数は調整して開けます。

通常は穴の数は、鎧の大きさで決まっていますが、粟田口清信の五月人形は、穴の数を随時、調整して作られて行きます。

絞め

兜、肩、垂の最後のバッテンになっている部分は、本革で編まれています。

引き締める色でもあり、悪霊退散の意味もあります。

古来は、燻した革で編まれていたそうです。

垂れ

本金の極上金襴を使用。

この金襴は特別にお願いして使用して 頂きました。

本金の糸は、手をかざすとキラキラと輝きが見られます。

本金の金襴の間。

こんなところにも赤い革が使用されております。

脛当て

手打ちにて叩き出して作られています。

本革で縛り、防御するものですので外れることのないよう、しっかりと結ばれています。

この脛当て。他のものと比べると、厚みがあり、重厚さがよく分かります。

細部までこだわり、粟田口清信のこだわり、人形の石川のこだわり、それがコラボした、最高級の五月人形です。

奉納鎧の作り
~多ヶ谷一光~

鋲(びょう)

兜を作るときに鉄板を合わせて、かしめる、兜の上についている、つぶつぶのものを鋲(びょう)と言います。

この兜の鋲は先を一つずつ磨き、大変手間をかけて、重厚さを出しています。

この鋲の兜は全国でも希少価値です。

鍬形台(くわがただい)

角をはめ込む台座を鍬形台と言います。

ここに彫り物がされています。

深い彫り物に、純金鍍金の輝きも。

胴の胸元

縁起ものですので、紅白の糸が施されています。

細部まで手を抜かず、綺麗に作られています。

大袖

大きく垂れ下がった袖、幅も広く立派に作られています。

袖は五段威し又は、七段威しが基本です。(写真の袖は六段威し)

上下のピッチが細かく、編み数も増え、手間がかかります。

段数が少なく、幅が狭いと早く仕上がりますが、立派に見せるために、手間がかかる方法で作られています。

垂れも同じです。

胴革 兜の吹返し

なんと印伝革を使用しています。

この鎧は、黒革に朱の漆で細かい柄を描いてあります。

この印伝革の下は、ちゃんと網糸があり、しっかりと胴を作ってから、その上に革を張っています。

昔と同じ製法で強固に作られています。

黒革に黒漆の印伝革の奉納鎧、兜もあります。

編糸が綺麗に並んでいます。

純金鍍金の金具。

伝統工芸品にも指定されている、本正絹の編糸。

正絹の中でも極上のものを使用しています。

ぎゅっと絞めると、正絹の引き締まる音が聞こえます。

まだまだこだわりの部分はたくさんございますが、人形の石川の奉納鎧は、色やデザインもしっかりと考えられ、平安時代から鎌倉時代の最も美しいとされる奉納鎧を忠実に再現されたものです。

縅の色

鎧の袖(そで:肩から上腕にかけて守る部分)、草摺(くさずり:大鎧の裾の部分)や兜のしころ(兜のうしろの部分)には、たくさんの色が使われております。それぞれの色に意味合いがあり、美しさもあります。五月人形を選ばれる際には大きなポイントとも言えます。

①赤糸縅(あかいとおどし)

一番人気のある色です。少し濃い赤、それよりも明るい朱赤とあります。オーソドックスですが、平安時代を代表する色でもあるので、五月人形には多く使われています。

②朱赤中白縅(しゅあかなかじろおどし)

①の赤や朱赤の間に、白を入れたものです。紅白の大変おめでたい色ともいわれ、おめでたい五月人形には最高の色です。

③深緑中白縅(ふかみどりなかしろおどし)

大変珍しい色です。珍しい色ですが、力強さに綺麗さもあります。新緑の色とも。健やかな成長を願う色です。

④紺裾濃縅(こんすそごおどし)

こちらも珍しい色です。平治物語絵詞、蒙古襲来絵詞にある色です。実物を見ると皆さんが「綺麗」と声を揃えて言われます。金箔の金具(飾り金具や小札)がこの色を一段と輝かせてくれます。

こんなお飾りもできます。

床の間を趣のある空間に。

いい鎧、兜を単品(屏風や台などはなしで)で美術品としてご購入していただき、掛け軸で後ろすっきり飾るのも粋なお飾りになります。(写真をご参考に)

極上の五月人形をこんな形で飾るのはいかがでしょうか?

日本古来の文化「間」を生かす。

空間を大切にすること。

こんなお飾りを見ると心が落ち着きそう。

勇ましく、上品で、その甲冑に引き込まれそうな、逸品をお選びの方は、何なりとご相談ください。

ストアブランド

お子様が大きくなったときに、聞かれることがあります。

「どこのお店で買ったの?」

人形の石川ではその言葉にお答えすべく、100年以上の歴史を尊び、お客様にご満足して頂けるお人形をと考えております。

お子様が大きくなったときに、「老舗の人形の石川で買った」と自信を持って言って頂けます。

創業100年以上のお人形店は、岐阜県ではもちろん、東海地方でも大変珍しいからです。

お人形選びも大切ですが、どこのお店で買うのかも大切にしてください。

雛人形選びの一つのポイントにしてください。